その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『こねこ』

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私の好きな映画を紹介します。今回はイワン・ポポフの「こねこ」です。

この映画は、ロシアの映画ですね。ロシアの映画というと、オデッサの階段で有名な「戦艦ポチョムキン」や巨匠アンドレイ・タルコフスキーを始め、沢山の映画が思い浮かびます。今はどうだが知りませんが、少なくとも旧ソ連時代に作られた名作映画たちは、今尚世界中に影響を与えるすごい映画で溢れています。

そんな旧ソ連時代の名作映画たちですが、面白かったり考えさせられたりする反面、なんだか意味深で、重くて、悲しみに満ちた風な映画(文学も)が多い印象があります。やっぱり、共産圏の映画というのは、検閲が厳しい分、どうしても物悲しい映画が多くなっちゃうんですよね。

そんな悲しくも美しい印象の多いロシア映画ですが、この映画はソ連崩壊後の5年後である1996年に公開されたもの。なので、「検閲厳しいけど、頑張って作ったよぉ〜」なんて声は聞こえてこない、明るく楽しいファミリー映画に仕上がってます。以下はおおまかなあらすじ。

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モスクワに住む音楽家一家のところに、可愛い一匹の“こねこ”がやってきた。トラ猫模様に因んで「チグラーシャ」と名付けられたその子猫は、一家の一員として迎えられるや、花瓶を割ったり、カーテンを引き外したりとやりたい放題!そんなやんちゃで元気なチグラーシャは、ある日窓から落ちて、トラックの荷台に乗ってしまい…。

…といった感じのストーリー。分かりやすく例えるなら、「トイストーリー」みたいな話ですね。家族と離ればなれで、さあ一大事!っていう。

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この映画の見どころといえば、チグラーシャを始め、画面にたくさん出てくる猫たちの可愛い仕草に尽きますが、びっくりすることに、なんと猫たちが演技してるんです。

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家の中を飛んだり跳ねたり、何故かタイミングよくカメラの方を向いたりと、「一体どうやって動かしたんだ?」と聞きたくなるような場面が次々と出てきます。

中でも極め付けなのが、鳥に襲われあわや!という場面や、犬と猫が闘ったりするシーン。何回取り直したのかと、ついつい気になってしまうすごい場面の連続です。

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動物映画といえば、ジョージ・ミラーの「ベイブ」や、ブライアン・レヴァントの「ベートーベン」などたくさんありますけど、私が一番大好きな動物映画は、やっぱりこの「こねこ」。猫たちが可愛いだけじゃなくて、テーマもしっかりしてるんですよね。ずばり、「隣人の温かさ」です。

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いたずらばかりするので、最初は厄介者扱いされていたチグラーシャですが、居なくなった途端、家族たちは急に恋しそうにチグラーシャを探し回ります。大切なものは、いつだって失くしたあとになって気づくもの。遠い異国ロシアで作られた映画ですが、これを見ると、人間の考えたり感じたりする感覚に、国境はないってことがよく分かります。

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そしてラストシーン、なんやかんやあって、チグラーシャは無事家族の元に戻ります。いなくなったと思ったら、急にひょっこり帰ってくるチグラーシャのふてぶてしさと、可愛らしさときたら!帰ってこれて、よかったよかった。

傑作なので、まだ見てない人は是非!

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【こぼれ話】

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映画に出てくる猫おじさんことフェージンおじさん(アンドレイ・クズネツォフ)。この人は役者ではなく、本業は猫の調教師なんだそうです。映画に出てくる猫たちは、全てこの人が演技指導しているんですって。すごいですね。

余りに自在に操る様子に、「なんでそんなに操れるんだい」と監督が聞いてみたところ、本人も「よく分からない」とのこと。不思議! 

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