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主に映画の話しかしません。

好きな映画『コラテラル』

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好きな映画の紹介でも。今回はマイケル・マンの「コラテラル

ロサンゼルスでタクシードライバーを営む真面目な男マックス(ジェイミー・フォックス)は、偶然乗客として乗り合わせた銀髪の殺し屋、ヴィンセント(トム・クルーズ)の仕事を目撃してしまったばかりに、専属運転手として危険な夜のドライブを強制されてしまう。

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この映画最大の魅力はといえば、殺し屋に扮したトム・クルーズの異常なまでの格好良さに尽きるのだが、魅力的な負け犬造形術の匠、マン監督が用意したマックスの味わい深さも身逃がせない。

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マン映画お馴染みの「負け犬の美学」を一身に背負うこの男は、いつか底辺から抜け出すことを心に誓いつつも、なかなか肝心な一歩を踏み出そうとしない典型的な敗者体質。

そんな負け犬マックスに対し、日々殺しの世界に身を置くプロフェッショナル・ヴィンセントは「やることが決まっているのに行動しないのは敗者のすること」と冷たく突き放す。マックスと同じような境遇に身を置く人間からすれば、これほど痛いところを突かれる一言もないだろう。

だが、この映画の面白いところは、そんなプロフェッショナルであり、ある意味では成功者でもあるヴィンセントと行動を共にするうちに、「マックスにはあって、ヴィンセントには欠けているものがある」という逆転現象が発生するところだ。

マックスは持っていて、ヴィンセントにはないもの。その正体に関してはあえてここでは触れないでおくとして、結局のところ、社会で燻り続ける負け犬たちに足りていないのは、能力・知能・容姿の優劣ではなく、単に「覚悟の有無」でしかないということを、マックス、そしてヴィンセントの二人は身をもって教えてくれるのであった。