その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『ミツバチのささやき』

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好きな映画の紹介でも。今回はビクトル・エリセの「ミツバチのささやき

誰もが妖精や幽霊の存在を信じていた、子供時代のあの頃。「沈黙の春」の著者レイチェル・カーソンは、自然の中で培われる子供たちの純粋な感性・感覚を、「センス・オブ・ワンダー」と呼び親しんだという。子どもにしか見えない世界に焦点を当てた本作の内容は、宮崎駿に「となりのトトロ」の着想を与えるきっかけとなったとか。そんなわけで以下はあらすじ。

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スペインが内戦下に揺れていた1940年代、主人公アナ(アナ・トレント)の住む村に映画興行のトラックがやってきた。そこで見た映画「フランケンシュタイン」の内容に大きな衝撃を受けたアナは、夜ベッドに入る度に自問自答を繰り返す。「あの子はどうして死んでしまったの?」

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スペイン映画の巨匠、ビクトル・エリセが撮ったこの「ミツバチのささやき」は、フランコ政権によるファスズムの旋風吹き荒れる独裁下の中で作られた、静かなる反戦映画だ。

内戦によって思想が分断された当時のスペイン人たちの姿を、アナとその家族たちに象徴させた、いわば反戦的な要素が随所に散りばめられる本作なのだが、そのどれもこれもが、言われてみないと分からないような抽象的なものばかり。その影響もあってか、当時のスペインの状況を知らない人間からすると「何が何だかよく分からないファンタジー映画」として映るようだ(余りにも抽象的すぎて、公開当時のスペインでも同じように受け取られたらしい)。

主人公アナは、その純粋な瞳と感性で次々と大人の世界を目撃していく。踏み潰される毒キノコ、知らない男に手紙をしたためる母の後ろ姿、廃墟に転がり込む負傷兵。なぜ、映画に出てきたフランケンシュタインは殺されてしまったのか?

その答えを、子供であるアナが知る術はない。だが、それでも彼女の瞳は曇ることなく、ただ一つの真実を見つめ続ける。

私は、アナよ

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