ある保育士の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『ザ・フライ』

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好きな映画の紹介でも。今回はデヴィッド・クローネンバーグの「ザ・フライ

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インテリ映画監督、デヴィッド・クローネンバーグが送る科学による肉体の変容と破壊を描いたSFホラー映画。本作は1958年に公開された映画「ハエ男の恐怖」のリメイク版で、物質転送装置に偶然紛れ込んだ一匹のハエを原因に、ハエと人間の体が入れわかる恐怖を描く。

腕と頭のみが入れ替わったオリジナル版に対して、リメイク版では人間とハエが細胞レベルまで融合し、次第に醜いハエ人間と化していくというグロテスクな展開が特徴。今であればCGで処理する特撮部分を、全てメーキャップ技術やワイヤー操作など、アナログな表現のみで行っているのだが、その迫力と生々しさは折り紙つきだ。

この特撮表現が高く評価された本作は、「ホラー映画は賞レースで相手にされない」というジンクスがあるにも関わらず、アカデミー賞のメイクアップ部門を受賞するという快挙を達成。同じくメイキャップ部門で賞を取ったホラー映画は、1992年の「ドラキュラ」と本作の二作のみとなる。

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この映画、その残酷性から一見単なるホラー映画として受け取られそうになるものの、その実根底にあるのは「どんな姿になっても愛せるか」という、愛がテーマのラブストーリー。ある事をきっかけに、愛する者が変わり果てた姿になったとき、人は愛の形を変わらずに保つことが出来るのか?

例えば、事故。例えば、病気。例えば、老い。例えば、認知症。ハエ人間は存在しないが、似たような問題自体は現実にも存在する。