ある保育士の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『マトリックス』

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好きな映画の紹介でも。今回はウォシャウスキー元兄弟(現姉妹)の「マトリックス

全身黒ずくめに黒サングラス、画面に流れる緑のソースコード、脊髄に埋め込まれたプラグ電源、カンフー、そしてバレットタイム。1999年、彗星の如く現れ、映像技法の斬新さから「映像革命」を叫ばれた映画「マトリックス」は、その象徴的な演出やアイコンの数々によって、多くのフォロワーを獲得せしめたSF新時代の寵児だ。

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生粋の映画マニアであり、また日本のアニメにも精通しているウォシャウスキー兄弟は、ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」を下地に、「ブルース・リー 」「ジョン・ウー」「攻殻機動隊」「AKIRA」「ゼイリブ」等々、あらゆる映画的(オタク的)要素を盛れるだけ盛り込み、一つの映画として再構築してしまった。

サイバーパンクでありながらカンフー映画であり、はたまたガンアクション映画でもあり、更には自己啓発映画でもあるという、かくも凄まじい情報量を内包する本作は、アクション映画ファンのみならず、各方面のマニアたちから絶大な支持を得ることとなる。その人気や影響力は、公開から20年経った今なお健在である。

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マトリックスの登場人物たちは、「世界の真実に気づいた者の証」として、皆一様に黒いサングラスを着用している。これはカーペンターの「ゼイリブ」にヒントを得て盛り込まれた要素なのだが、そもそもこの「覚醒=黒サングラス」の系譜は、元を辿れば1967年に公開された映画「卒業」からと言われている。

「卒業」において、ダスティン・ホフマン演じる主人公のベンジャミンは、世の中の汚い真実や、大人の世界を垣間見た後、黒いサングラスを身につけることでそれまでの自分の世界と別れを告げる。これが意味するところは、マトリックスと同じくそれまでの自分からの脱却であり、また親という束縛からの卒業だ。

こと映画の世界において、「黒サングラス」とは単なるファッション的な意味だけでなく、時には「覚醒」、そして「反抗」のメタファーとして扱われるのであった。