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主に映画の話しかしません。

好きな映画『サンセット大通り』

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好きな映画の紹介でも。今回は巨匠ビリー・ワイルダーの「サンセット大通り

世紀の大監督ビリー・ワイルダーが送る、世紀の大傑作「サンセット大通り」。プールに浮かぶ死体が自分の死因を解説するところから映画が始まるという、なんとも斬新な倒置法的演出をとった本作の構成は、後の作品や映画文化そのものに大きな影響を与えた。この演出をそのまま取り入れた作品は、有名なところでは「アメリカン・ビューティー」だろうか。以下はあらすじ。

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売れない脚本家ジョーは、書き上げた脚本が尽く映画会社に採用してもらえず、貧窮のどん底に苦しんでいた。そんな中、取り立て屋に追われて逃げ込んだ幽霊屋敷のように寂れた大きな邸宅で、サイレント映画時代のスター、女優ノーマ・デズモンドと出会う。ノーマは召使のマックスと共にひっそりと暮らしていたのだが、ジョーが脚本家であると知るや、自分が書き上げた劇脚本『サロメ』の手直しをするように要求する。銀幕への復帰を目論むノーマのために、日々邸宅で脚本を書き直すジョー。そんな奇妙な共同生活を送り続ける内に、二人の関係にも変化が生じ始めて…

道路を延々と映すおどろおどろしいカットで始まるオープニングや、ハリウッドの映画製作事情をそのまま映画の世界に落とし込むアイディアなど、巨匠ワイルダーの革新性が随所で光るこのサンセット大通りだが、この映画はともかく、キャストの演技やその配役の妙が素晴らしい。

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サイレント時代の大女優、ノーマ・デズモンドを演じているグロリア・スワンソンは、実際にサイレント時代に多くの映画に出演することで、栄光の時代を送っていた本物の大女優である。そのノーマに仕える執事のマックスは、D・W・グリフィスセシル・B・デミルと並ぶアメリカ三大巨匠の一人エリッヒ・フォン・シュトロハイムその人だ。(セシル・B・デミルも本人役で登場する)

ワイルダー監督によるこの意図的なキャスティングは、映画と現実世界の境界を取り払うという、当時としてはかなり斬新な手法をとったことで注目を受けた。「映画と現実の狭間で幻想を追いかけ続ける」という作中のテーマからして、これほどピッタリな配役もないだろう。

この映画は、その演出法やキャスティング、構成等々様々な要素が後世に影響を与えたが、一番影響を受けたクリエーターは、自身もファンを公言するデヴィッド・リンチだろう。彼が撮ったサスペンス映画「マルホランド・ドライブ」は、その舞台や物語の内容から見ても分かるように、リンチ流のサンセット大通りなのだ。

一度は観ておきたい、サスペンスホラーの大傑作。

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