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主に映画の話しかしません。

好きな映画『道』

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好きな映画の紹介でも。今回はフェリーニの「

まだフェリーニが巨匠でなかった頃に撮られた代表作にして出世作フェリーニがその生涯でアカデミー外国語映画賞を取ったのは四度だが、本作「道」はその内の一本にして、初の受賞を果たすことにもなった記念碑的作品。以下はあらすじ。

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怪力自慢の大道芸人ザンパノが、白痴の女ジェルソミーナを奴隷として買った。男の粗暴な振る舞いにも逆らわず、彼女は一緒に旅回りを続ける。やがて、彼女を捨てたザンパノは、ある町で彼女の口ずさんでいた歌を耳にする……。

ネオレアリズモの始まりといわれる、ロッセリーニの「無防備都市」に脚本として参加していたフェリーニにとって、孤独で貧しいリアルな夫婦の関係を描くことは難しいことではなかった。旅芸人ザンパノとその妻ジェルソミーナの二人が織り成す、喜劇で悲劇なロードムーヴィは、その純粋無垢な愛の形と、リアリティ溢れる人物造形で多くの人から共感を獲得し、世界的な大ヒットを記録した。

ヒロイン・ジェルソミーナを演じているのは、フェリーニの妻ジュリエッタ・マシーナ。この作品の成功をキッカケに、フェリーニ × マシーナの黄金コンビは映画界を席巻していくこととなる。

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1954年、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した本作は、日本でも3年後に劇場公開され社会現象を巻き起こす。メインテーマにもなっている「ジェルソミーナ」は、その年の紅白でも演奏されるなど、日本人にとっても馴染みの深い曲となった。

第二次大戦中、枢軸国として連合軍と闘い、敗れ、ボロボロなってしまったイタリア。この映画で映し出されるのは、自信に欠け、貧しさに喘ぎながらも、必死に生きようともがく戦後当時の市民たちのありのままの姿だ。この映画が日本で評価された背景には、同じような境遇を経験し、貧しさに苦しんだ戦後世代にとって、自分たちと重なる部分が多かったからに違いない。

フェリーニの原点の一つとして、見逃し厳禁な歴史的傑作。

道 Blu-ray

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