その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『スペッターズ』

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好きな映画の紹介でも。今回はポール・ヴァーホーヴェンの「スペッターズ

モトクロス・レースに全てを懸ける若者たち。その無軌道な青春の光と影ー。以下はあらすじ。

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ロンとハンス、ジェフはモトクロス・レースに夢中の3人組。いつもつるんで遊び回り、揃ってモトクロスのチャンピオン ゲリー・ヴィトカンプを崇拝している親友同士だ。そんな彼らは揃って、レース場の近くで屋台を出しているフィエンジェという美女に夢中になってしまう。彼女の心を射止めたのは、成長株のレーサーとして将来を期待されているロンだった。一方のフィエンジェも意外な才能を見せ、日本の大手企業とロンとのスポンサー契約を取りつけるのだった。ロンの前途は洋々かと思われた――だが、その矢先、彼は事故に遭い、重傷を負ってしまい……。

オランダ映画史上最高額(当時)となる500万ギルダーの製作費をかけた超大作、「女王陛下の戦士」の後にヴァーホーヴェンが撮った本作は、剥き出しな性と、皮肉と悪意に満ちたストーリーが交錯する、これぞヴァーホーヴェン印な傑作青春群像映画。

モトクロス・レースで才能を見せつけ、将来を期待された期待の新人ロンは、レースに女に次々と成功を掴み、サクセスストーリーを突き進んでいく。だが、そんな矢先に訪れた突然の不幸…バイク事故による半身不随という悲劇が、若きロンから全てを奪う。

夢は誰にも平等ではなく、ある者は叶え、ある者は裏切られどこまでも堕ちていく。何をどうすれば、どこでどう選択していれば、夢という名の成功を掴めていたのか?

この映画で描かれる若者たちの青春は、国や時代を超えた、普遍的な人生哲学だ。ツいてる奴はとことんツいて、ツかない奴はとことんツかず。成功者になるべき能力・境遇に恵まれても、必ずしも成就するわけではないのは、そこに「運」という不確定要素が絡んでくるからであり、運を制する者が人生を制していく。

過去に囚われ死に行く男と、過去を切り捨て生き抜く女。倫理やモラルを無視した、ある種原始的ともいえるヴァーホーヴェンの男女の描き方は、観るものに嫌悪感と快感を同時にもたらす。ヴァーホーヴェン作品の中でも隠れた一本だが、超傑作なので未見の人には是非観てもらいたい。

SPETTERS/スペッターズ [Blu-ray]

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