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主に映画の話しかしません。

好きな映画『バタリアン』

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好きな映画の紹介でも。今回はダン・オバノン初監督作品「バタリアン

あつかましい中年女性に対する蔑称として、89年度の流行語大賞になった造語「オバタリアン」の由来として有名な(内容は全く関係ない)傑作スプラッターコメディ。以下はあらすじ。

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ロスにある科学資料庫の地下で発見された謎のタンク。そこから吹き出した特殊なガスには、死者を蘇らせる作用があった……。

「エイリアン」「トータル・リコール」などの脚本家として知られる、SF映画界の奇才ダン・オバノンによる面白ゾンビ映画。タイトルになっている「バタリアン(Battalion)※「大隊」や「大群」の意」は東宝東和が勝手につけた邦題で、この映画本来のタイトルは「The Return of the Living Dead」。

ゾンビの父、ジョージ・A・ロメロの撮った「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」は事実を元に作られていた…という噂話の導入で始まる本作は、全編に振りまかれるナイトオブ…に対するパロディの様子から、一見よくあるオマージュ作品(実際オマージュ映画なのだが)のように写るものの、その実、この映画はナイトオブ…にしっかり版権料を払い、正式な手続きを踏んで作られた正真正銘の「続編」だ。

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「トライオキシン245」という、政府が作った謎の物質(ガス?)が搬送中に誤って紛失し、死体安置所で働く民間人の手に渡っておよそ20年。そこで働く従業員が、ふざけてガスの入った容器を叩くと、あっさり容器の中身は漏れ出し、パンドラの箱が蓋を開く。死体安置所という、「よりにもよって」な場所で漏れ出したこのガスは、安置していた(やたら黄色い)死体の男を蘇らせるのだった。

なんとか死体の動きを封じ込めたものの、バラバラに刻んでも動きを止めない恐怖の死体に悩む一行は、知り合いの男に頼んで焼却処分をするのだが、燃えた遺灰は空高く舞い上がり、雨雲と混ざって地上にトライオキシン245の雨を降らせる。その降り注いだ先は、「よりにもよって」近所の墓地で…。

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ゾンビ映画…というより、ナイトオブザリビングデッドにおけるゾンビのルール(常識)、「歩くのが遅い」「知能が存在しない」「頭部を破壊すれば死ぬ」等のお約束が全く通用しないバタリアン産ゾンビは、「走る・話す・全く死なない」と非常に厄介で、全力疾走で追いかけてくるのみならず、物陰に隠れて人が来るのを待ち伏せたり、車の無線で人間をおびき寄せたりと、ゾンビらしからぬ身体能力と狡猾さで人間たちを追い詰めていく。

そんな異色のゾンビたちが軒を連ねるバタリアンだが、一風変わったゾンビは他にもいて、赤髪でセクシーな老女ゾンビ・オバンバ(普通に会話する)や、(ある意味)作品の真の主役ともいえるタールマンなど、ゾンビのくせに人間サイドより魅力的なキャラクターが登場するところもこの作品の見どころだ。

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単品で見ても十分笑える面白い映画だが、より楽しみたい人は事前に「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を見て予習しておこう。

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