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主に映画の話しかしません。

好きな映画『紅の豚』

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好きな映画の紹介でも。今回は宮崎駿の「紅の豚

自他共に認める大の兵器・空戦オタクの宮崎監督が送る、豚と飛行機とロマンの物語。以下はあらすじ。

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飛行艇を操る空賊が横行していた、第一次大戦後のイタリアはアドリア海。賞金稼ぎの飛行艇乗りであるポルコ・ロッソは、空賊たちには天敵の存在。自分の顔を魔法で豚に変えてしまったポルコを何とかやっつけたいと一計を案じた空賊たちは、アメリカからスゴ腕の飛行艇乗りを呼び寄せ、彼に一騎打ちを迫る。

宮崎駿が趣味で『モデルグラフィックス』に寄稿していた「構想ノート」の短編「飛行艇時代」を原作とする、第一次大戦後のイタリアが舞台のロマンス映画。先の大戦において、自分一人だけが生き残ってしまったことへの罪悪感からか、はたまた愛する人の夫であり、親友でもあるベルリーニを目の前で失ってしまった自責の念からか、飛行機乗りのマルコは自らの姿を“豚”に変えた。

マルコの獲物である空賊たちが呼ぶ「ポルコ・ロッソ」というのは、イタリア語で「赤い豚」を指す言葉であり、イタリアにおいて赤い豚とは、マルコのライバルであるカーチスが叫ぶ「豚野郎」とほぼ同じ意味合いを持つ蔑称だ。

本作はもともと日本航空の機内上映用に作る30~40分程度の短編アニメにする予定だったが、途中から宮崎監督の構想が膨らみ過ぎた影響で長編映画へ変更され、その内容は「戦争には反対だが兵器は好き」という監督自身のアンビバレンツな想いが色濃く反映された、戦争・ロマンス・飛空艇飛び交う、非常に趣味の色合いが強い娯楽作品となった。

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主人公マルコが豚になった本当の理由、そしてその呪いを解くための具体的な方法は本編の中では明確に触れられていないが、その理由について当の宮崎監督は「ほっといてくれ」と回答を拒否したという。

この映画を見た弟子の庵野秀明監督は、後に富野由悠季監督との対談(逆襲のシャア友の会参照)において「あれ(ポルコ)は宮さん(宮崎監督)ですよね?」と率直な意見を述べているが、度々自作の主人公に自分の内面(機械・冒険好き)を投影し、また自画像をしばしば“豚”として描くことからも、その憶測は恐らく正解なのだろう。

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余談ではあるが、本作のヒロイン(の一人)であるフィオが着るシマ模様のシャツは、製作当時スタッフから「作画が大変だから変更してくれ」と苦情が相次いだそうで、それに対して監督は「あれは(フィオの)花嫁衣装だから、絶対に譲れない」と食い下がり、何とか最後まで完成させたという。監督がそこまでヒロインの衣装にこだわった理由は、「宮崎アニメのヒロイン(の服)はダサい」という観客からの声に対抗意識を燃やしたから…とか、そうでもないとか。

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https://m.youtube.com/watch?v=WR1h0Xe2CwY

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飛行艇時代―映画『紅の豚』原作

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