その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『XYZマーダーズ』

f:id:DeadPoetsSociety:20190829094904j:image

好きな映画の紹介でも。今回はサム・ライミ × コーエン兄弟が送るハイテンション・ノンストップコメディ「XYZマーダーズ

代表作「死霊のはらわた」のハイテンション成分のみを抽出して作られた、全サム・ライミ作品中随一の悪ふざけ映画。以下はあらすじ。

f:id:DeadPoetsSociety:20190829235421j:image

厳重警備で固められた刑務所で、今まさに死刑執行を待つ凶悪な大量殺人鬼ヴィック。電気椅子の上から彼は叫ぶ「僕は無実だ!」。それはまさに悪夢の体験だった。警備会社に勤める気弱な彼は、運命の恋人と信じるナンシーを追いかけるうち、経営トラブルから警備会社の社長殺害を目論む共同経営者が放ったズッコケ殺し屋コンビと遭遇。勘違いでナンシーを誘拐した2人組を追跡するヴィックだったが、事態は町中を震撼させる大騒動へと発展していく…。

スパイダーマンシリーズでも有名なサム・ライミの原点の一つにして、盟友ジョエル&イーサンコーエン兄弟との初タッグが実現した記念すべき一作。

デビュー作「死霊のはらわた」の成功により、メジャースタジオとの契約を手に入れたことで、前作の実に7倍もの予算で製作に当たった本作は、ライミ、そしてコーエン兄弟にとっての野心作…になるはずだった。

f:id:DeadPoetsSociety:20190830004043j:image

しかし蓋を開けてみれば、組んでいた予算は早々に底をつき、役者陣とのトラブルは相次ぎ、おまけにスタジオからは脚本に対して横槍を入れられ、更にはファイナルカット(最終編集)権をあっさりスタジオサイドに持っていかれたことで、音楽や結末に多大な変更を強いられてしまう。タイトルである「XYZマーダーズ」に至っては「Crimewave(悔い改めよ)」と何だかよく分からないものへ無理やり変更させられ、トドメに興行大失敗という追い討ちもかけられたことで、ライミの心はバラバラに砕け散ったという。

そんなこんなで、監督にとって非常に苦い思い出詰まる…というか、黒歴史と呼んでも差し支えない一作なのだが、そのハイテンションかつポンコツ全快な突き抜けた内容に、何故か魅了されてしまったファンも少なくない。

あまりいい思い出が残っていないと語るライミではあったが、コーエン兄弟との共同作業自体は刺激的だったらしく、後に「未来は今」で(今度は脚本・監督反対のポジションで)再びタッグを組んでいる。

XYZマーダーズ -HDリマスター版- [Blu-ray]

XYZマーダーズ -HDリマスター版- [Blu-ray]