その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな漫画『バガボンド』

今週のお題という機能を知ったので初参加してみようと思います。

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私にとってのバイブルは井上雄彦先生の『バガボンド』ですね。

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バガボンドは、江戸時代に実在したとされる剣豪宮本武蔵の生涯を描いた時代劇、チャンバラ漫画です。

チャンバラ漫画というジャンルは大好きで、小山ゆう先生の「あずみ」や南條範夫先生の「シグルイ」、さいとうたかお先生の「鬼平犯科帳」等、時代劇ものはよく読んでましたが、中でも頭ひとつ抜けて好きなのはこの「バガボンド

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吉川英治先生の「宮本武蔵」を原作にしたこの漫画は、武蔵が青年期の17歳、場所は天下分け目の関ヶ原を舞台に始まります。田舎町、宮本村を幼なじみの又八と共に抜け出し、戦に参加した武蔵(当時は“むさし”ではなく“たけぞう”)でしたが、大した殊勲も挙げられず落人として残党狩りに合います。しかし、この戦に敗れた苦い原経験が、武蔵の勝ちに対する飢えを植え付け、見果てぬ天下無双の夢を追い求めることとなっていきます。

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京の天才吉岡清十郎宝蔵院流槍術の申し子胤舜、山賊宍戸梅軒、柳生高弟との切り合い、そして伝説の吉岡門弟70人斬り…数々の死闘を乗り越えた武蔵は、次第に天下無双の目標へと突き進み、かつて無双の名を欲しいままにした最強・柳生石舟斎や、生ける伝説伊藤一刀斎と並び立つ強さを手にするのですが、新たな強さを手にいれるたびに、自分の中で自問自答が繰り返されます。

「強いとは何か?」

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自分は確かに、人を斬り、殺す術に関して誰よりも優れている。しかし、本当の強さとは、勝利とは、相手を討ち倒すことでも、己が技を研鑽し磨くこととも違うのかもしれない。そんな疑念や疑問に捉われた武蔵は、次第に自分が分からなくなります。

倒して、倒して、倒して、倒し続けた末に手に入れた頂点の地位。そこに辿り着くまでに得たものと、辿り着いた瞬間に消えた、目標と執念。山の頂に立ち、周囲に敵が居なくなったその時、武蔵は最後にして最強の敵と向き合うこととなります。それは他でもない自分でした。

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敵とは何か?敵とは誰か?そもそも、敵を作り出しているのは誰なのか?人間が人間故に生み出してしまう争いや諍い、他者を認められないが故に生まれてしまう怒りと悲しみ、そして驕り。

刀や甲冑、藩や身分や決闘の概念は消えても、戦いや争いの文化は未だ消えることなく、この現代社会にも根強く残っています。刀が言葉になり替わり、身分は金の有無で決まるこの時代だからこそ、頂点に立った武蔵のその姿や、その目で見た世界の形は、頂に立つことの叶わない私のような凡人には深く刺さります。

結局、自分の敵はいつでも自分。そんな真理に気づかせてくれたバガボンドは、私にとっての大事な指針の一つです。大変残念なことに、因縁の闘いである佐々木小次郎との決闘を控えた状態で現在長期休載中ですが、いつか再開することを願って待ち続けます。以上、好きな漫画でした。

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バガボンド コミック 1-37巻セット (モ-ニングKC)

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