その辺の趣味ブログ

主に映画の話しかしません。

好きな映画『フレデリック・バック作品集』

f:id:DeadPoetsSociety:20191122125617j:image

好きな映画の紹介でも。今回はカナダアニメーションの巨匠フレデリック・バックの諸作品を集めた「フレデリック・バック作品集

自然、科学、発展、欲望、そして人間。時代の潮流を描き続け、現代社会の本質を赤裸々に暴いた厳しくも温かいバックの世界。以下はあらすじ。

f:id:DeadPoetsSociety:20191122130028j:image

荒れ果てた大地にたった一人で黙々と木を植えつづける男を描いた『木を植えた男』、一脚のロッキングチェアが辿る運命を通してケベックの文化や現代文明批判までを描いた『クラック!』。生涯で2度アカデミー賞短編アニメーション賞に輝くカナダアニメーションの偉大なる巨匠フレデリック・バックスタジオジブリ高畑勲監督、宮崎駿監督にも深く影響を与えた、稀代のアニメーション作家の珠玉の9篇を収録した作品集。

f:id:DeadPoetsSociety:20191126125502j:image

スタジオジブリの協賛により、日本で個展が開かれたことでも有名な芸術家フレデリック・バック。自然に対する敬愛が強く現れた彼の作品の数々は、印象派絵画さながらの色合いの柔らかさ、美しさでもって観る者の心を強く捉える。

40歳を過ぎてからアニメーションの世界に参入したバックは、アニメーターとしては遅咲きながらも、その革新的かつ衝撃的な技法で世界の度肝を抜いた。印象派絵画がそのまま動き出すという、およそ分業制ではなし得ない芸術作品をたった一人で作り上げたバックは、高畑勲、アレクサンドル・ペトロフなど世界の巨匠に大きな影響を与え、アニメーションにおける表現の幅を一段階上げることに一役買った。

f:id:DeadPoetsSociety:20191126125452j:image

また、レッドブルのCMアニメーションでお馴染みのクリエイター古川タクの世界観も、元を辿ればその源流はバックからきているのだから、バックの世界は日本人にとっても馴染み深いものと言えるだろう。

バック作品の見所は、その縦横無尽なカメラワークや、可愛らしい絵柄、豊かな色彩等無数にあるが、その作品一つ一つに込められた自然と科学の対比、そして、移りゆく時の中で繰り広げられる人間と時代の変化の模様は、発展による成長の限界を迎えた現代社会だからこそ、今再び注目すべき内容に満ちている。

死ぬまでに一度は見るべき、至高の芸術アニメーション。

木を植えた男/フレデリック・バック作品集 [DVD]

木を植えた男/フレデリック・バック作品集 [DVD]